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月刊チャイルドブックニュース

月刊絵本におかきいただいている作家、画家、写真家の中から毎月おひとりにインタビューをいたします。
このページは、そのインタビューをまとめたものです。
なお、この記事は小社の月刊絵本をご採用いただいている幼稚園、保育園の先生方に配布している冊子「ほいくえほん」にも掲載されています。
202005作者
サンチャイルド・ビッグサイエンス5月号『は・は・は だれの は?』の
今泉忠明先生です。
202005表1 
『は・は・は だれの は?』
監修/今泉忠明
今泉忠明(いまいずみ・ただあき) 
1944年東京都生まれ。東京水産大学(現 東京海洋大学)卒業。国立科学博物館で哺乳類の分類学・生態学を学ぶ。トウホクノウサギやニホンカワウソの生態、富士山の動物相、トガリネズミをはじめとする小形哺乳類の生態、行動などを調査している。上野動物園の動物解説員を経て、「ねこの博物館」(静岡県伊東市)館長。おもな監修書に「ざんねんないきもの事典」シリーズ(高橋書店)、『ほんとうのおおきさでみてみよう! だれのあし?』、『ほんとうのおおきさでみてみよう! パンダのあかちゃん』(ともにひさかたチャイルド)などがある。





――先生は動物の研究者ですが、どのようなきっかけでそのお仕事に就かれたのでしょうか?
野原や小高い丘、田んぼなどで遊ぶのが大好きで、いろいろな生き物を捕まえたり飼ったりしてました。
中学生以降は、自然系のなかでも海を調べることに憧れました。それで水産大(現 東京海洋大学)に行ったのですが、哺乳類の分類学をやっていた父親(動物学者の今泉吉典氏)の手伝いが忙しく、就職先は特に考えていなかったんです。
卒業式目前になったとき、生きたイリオモテヤマネコが自宅に送られてきて、それを世話したことと、その後の現地調査に行くことになり、できることなら将来は動物学者になろうと決めました。
――子どもの頃から動物や生き物に興味がありましたか?
ほとんど夏限定だったのですが、生きものを捕まえて、飼って、死んだものを標本にするのが楽しかったです。
――子どもの頃はどんな遊びをしていましたか?
遊びは一通りなんでも。隠れんぼ、鬼ごっこ、馬跳び、缶けり、こま回し、ベーごま、メンコ、ザリガニ捕り、竹馬、ハゼ釣り、大木の上に小屋作り、野球、ドッジボールなど。
――動物の研究をしていて、どんなときが楽しいですか?
生き物を捕まえるときの罠かけですね。また、モグラなどの珍しい種類の動物が捕れたときの観察も楽しいですね。
――研究のなかで、特に思い出に残っていることがあれば教えてください。
実験用にモルモットを1頭飼育していたとき、ある日餌をあげに行ったら5頭になっていたときはびっくりしました。おなかに子どもがいたんでしょうね。
あとはイリオモテヤマネコの調査でブラインド(隠れて観察するためのテント)に入って一晩中待ったりしますが、夕方まだ明るい時間にブラインドに入って準備していたら、遠くからヤマネコがトコトコ歩いてきたのには慌てました。
つまり想定外のことが起こり、それが経験になるということです。
――子どもたちが動物や生き物に興味をもつのは、どんなところからでしょうか?
自分で見つけた生き物、毛虫でもミミズでも青虫でも、どんなものでもなんでもよいから捕まえること、それを持ち帰って飼育すること、そしてそれを観察することでしょう。
――今後、創ってみたい本のテーマはありますか?
アメリカの動物記の作者シートンがやったような簡単な動物観察図鑑ですかね。子どもたちが使えるような。
――最後に、先生方へのメッセージがあればお願いします。
子どもたちは、大人から見るととんでもない生き物を捕まえてきたりします。それを認めてあげたいですね。
一時、「カエルは気持ちが悪い」という声があり、幼児向けの図鑑や雑誌などからカエルが消えたりしました。そういう大人たちが嫌いな生き物を扱うことも子どもにとって経験のひとつなので、たとえ気持ち悪くても心を大きくもって見守ってください。
ときに子どもたちは生き物を雑に扱うこともありますが、これなども見守ってほしいですね。たとえその生き物が死んだとしても、子どもたちはそれを経験すると次からは注意して扱うようになりますから。 とにかくやたらに口や手を出さずに見守る、ということです。子どもたちにはあらゆる可能性が秘められていますから、できるだけたくさんの経験をさせてあげたいですね。
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