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月刊チャイルドブックニュース

月刊絵本におかきいただいている作家、画家、写真家の中から毎月おひとりにインタビューをいたします。
このページは、そのインタビューをまとめたものです。
なお、この記事は小社の月刊絵本をご採用いただいている幼稚園、保育園の先生方に配布している冊子「ほいくえほん」にも掲載されています。
201908作者
チャイルドブックアップル9月号『あわっ、わわわ』の
片平直樹先生です。
201909表1 
チャイルドブックアップル9月号
『あわっ、わわわ』
作/片平直樹 絵/高畠那生
片平直樹(かたひら・なおき) 
1965年東京都生まれ。作品に『おやこペンギン ジェイとドゥ』『おやこペンギン ジェイとドゥのゆきあそび』(以上、ひさかたチャイルド)、『おやこペンギン ジェイとドゥ かいものにいく』(チャイルド本社)、『トイレせんちょう』『おれはサメ』(以上、フレーベル館)、『こぞうのヤンティ』(ひかりのくに)、『じどうしゃアーチャー』『はしれ!おべんとう!』(以上、教育画劇) 、『きょうからトイレさん』(文研出版)、『ベラスノアとキックオフ!』(福音館書店)などがある。 





――お話の着想のきっかけを教えてください。
一昨年の夏に、羽田発伊丹行きの飛行機に乗って窓の外を眺めていたら、大阪上空で雲の上にいるカミナリさんを見ました。それも親子でお風呂に入っているところでした。そのことをまわりに伝えたら、皆、作り話だと決めつけ大笑い。1人熱心に聞いてくれる人もいましたが「きみが見たのはカミナリさんでなく、グレムリンという妖精に違いない」と指摘され、「カミナリさんなんか、いるわけがない」と結局は否定されてしまいました。誰も信じてくれないので、悔しさのあまり、「なら、雲の上にカミナリさんの親子がいる話でも作ってやろう」と決意し、創作しました。

――お風呂は好きですか?
お風呂好きです。わたくし、温泉の大浴場で湯船につかる時は「あー」とか「ふー」とか、声に出してしまいます。観察してみると、同じように声を出す人が結構います。外国からのお客様であろうと思われる方々も「あー」とか「ふー」とか声を出していました。リラックスしてお湯に入ると、誰でも無意識に声が出る、との仮説を立て、さらに観察を続けています。
お風呂にまつわるエピソードはたくさんありますが、学生時代、東北の山奥の宿で温泉に入ったときのことです。湯船の底がまったく見えないくらい茶色く濁った湯で、若干ざらりとした感じがしました。なめてみると少し酸っぱくさびた鉄の味がしました。不思議な湯だなと感心し、堪能いたしました。宿の人によると、源泉は歩いて5分もかからない場所にあるとのこと。翌朝、温泉を送ってくる年期の入った鉄の管をたどり見物に行きました。地下からポコポコとわき出す温泉というのを初めて見て感動するとともに、そのお湯がきれいに透き通り、まったく濁りがなかったことに驚がくいたしました。

――お気に入りの場面、絵について教えてください。
お父さんと男の子の絵、特に目つきが気に入っています。お父さん、大人になって人の親になっているというのに、息子と同じ目つきをしているんですよ。息子と競い合うところなんかも、大人と子どもじゃなくて、悪ガキ2人組ですもの。
雲の上からの景色、水平線を眺めてお風呂に入る場面は、とっても気持ちよさそうですね。

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――最後に、読者の方へのメッセージをお願いします。
この度は、ご縁をいただきまして、ありがとうございました。いかがでした? 高畠那生先生の絵、すてきでしょ。わたくしはとっても好きです。もちろん、わたくしの文章もすばらしい。完成した本を読み返し「うまい」「すばらしい」などと自画自賛なんかしています。「そんなの嘘でしょ」とお笑いになるかもしれませんが、毎夜毎夜「うまい」「すばらしい」と自著をほめるわたくしの姿を見たら、笑顔が凍りつくこと必定です。
「ここが悪い」「くだらない」などというご指摘をなさる方もあるかと思いますが、ぜひ今回だけは「ここがいい」「おもしろい」というところを見つけてみてください。欠点というものは、目につきやすいものです。反対に、長所は見過ごされがちです。絵本に限らず、すべてのことに当てはまることだとわたくしは思います。

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