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月刊チャイルドブックニュース

月刊絵本におかきいただいている作家、画家、写真家の中から毎月おひとりにインタビューをいたします。
このページは、そのインタビューをまとめたものです。
なお、この記事は小社の月刊絵本をご採用いただいている幼稚園、保育園の先生方に配布している冊子「ほいくえほん」にも掲載されています。
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チャイルドブック・アップル1月号
『うちさんぽ』
赤川 明先生です。
うちさんぽ

チャイルドブック・アップル1月号
『うちさんぽ』
作・絵/赤川 明
赤川 明(あかがわ・あきら)
東京都に生まれる。作品に、『わたしはおにぎり』『おじいさんとうみ』『みあげるとそら』『おとなりはそら』(以上、ひさかたチャイルド)、『すまーとぞうさん』(文研出版)、『かぁ〜っこいい!』(フレーベル館)、『たこしんごう』(ひかりのくに)、『ラーメンのかわ』(講談社)、『アイスクリームとけちゃった』(ポプラ社)など多数。

――『うちさんぽ』はどんなきっかけから生まれたお話ですか?
家や石やポストなんていう、動かなくて当たり前のものも、もしかしたら眠っているだけで、人の見ていないところでは起きて動き出すのかもしれない…。以前から、そんなお話はおもしろいなと思っていました。今回のお話は、動き出すことよりも散歩がメインなのですが、もともとそんなことを考えていたからできたお話だと思います。

――お気に入りの場面を教えてください。
うちたちが“すっく!”と立ち上がるところです。「あ〜よく寝た!」と起き上がる。でも、うちたちの中では、ぶたくんやねこちゃんやいぬくんがぐっすりと眠っている。そんな、なんだか不思議でバカバカしい感じ、おかしい感じが好きです。

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それから、“どど〜ん!”と池の中から竜が出てくるところでしょうか。こんなに巨大で得体の知れない生き物が派手に出現したのに、うちたちは「うわーっ! すごいな〜!」と反応しています。その前に、丸木橋という難所を乗り越えているうちたちは、もう冒険心のかたまりです。だから竜を怖がるより楽しんじゃっているんです。そんなうちたちの心が伝わったらいいなと思います。

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――ナンセンスのお話を多くお作りになっていますが、ナンセンスの魅力について教えてください。
お話を作っていると、自然にナンセンスの傾向が出てきてしまうようです。ぼくはどうも不思議なもの、変なもの、笑っちゃうようなバカバカしいものが好きなんですね。お話って、自分の心が動かないと作れません。その作品世界に乗り気にならないとね。で、ぼくはナンセンスっぽい内容になると心が動くというわけです。
ナンセンスって遊び心なんですね。気楽で構える必要なんてなにもない。だから自由になれ、心が解放されるんです。
日常のありふれたものでも、少し見方を変えてみる。例えば「“うち”が動かないのは、実は眠っているだけかもしれない」と考えてみる。また、誰にでも大ウソとわかるけどこんなことになったらおもしろそう!なんて内容、例えば「ゴジラが普通の会社に出勤してきたらどうなる?」と考えてみる。どちらもあり得ないけれど自由に発想した分、想像力を刺激してくれるし、もともとウソなので気楽にお話を作っていけるんです。作者が楽しんでいなきゃいけないと思うんです。で、そんな作者の心が、作者がお話を作っているなかで感じていた自由な気持ちやユーモアが、作品を通して読者に伝わったとしたら、その辺がナンセンスの魅力といえるんじゃないかと思います。

――ナンセンスは奥深いですね…。
そうですね。お話を作る上では、やっぱり奇想天外な分、すんなり読者に理解してもらえる形にもっていくことに苦労します。自分だけがおもしろがっていても作品としては成立しませんから。でも、これはどんな内容のお話を作るときでも同じだと思います。そうだ! 今、気がつきました。ぼくにとっての創作(お話作り)って、散歩のようなものみたいです! そうか! だから創作が好きなんだ! 俺、散歩大好きだからなあ…。

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