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月刊チャイルドブックニュース

月刊絵本におかきいただいている作家、画家、写真家の中から毎月おひとりにインタビューをいたします。
このページは、そのインタビューをまとめたものです。
なお、この記事は小社の月刊絵本をご採用いただいている幼稚園、保育園の先生方に配布している冊子「ほいくえほん」にも掲載されています。
おはなしチャイルド12月号
『くちと てと めと
はなと みみの おはなし』

くすはら順子先生です。


おはなしチャイルド12月号
『くちと てと めと
はなと みみの おはなし』

作・絵/くすはら順子
くすはら順子(くすはら・じゅんこ)
神奈川県在住。日本児童出版美術家連盟会員。主な絵本作品に、『じゅうにしのおはなし』『へんてこやまのうんどうかい』『あっぷっぷ』(以上、ひさかたチャイルド)、『はだかのおうさま』『あかいろうそく』『ふしぎなポケット』『おはなしゆびさん』『はしりたいとりのおはなし』『はくしょんくしょん』(以上、チャイルド本社)、『サミーとサルルのはじめてのおまっちゃ』(淡交社)、『とうめいのサイ』『いえないいえない』(以上、文研出版)などがある。

――今回の絵本を作られたきっかけと、表現でこだわられたところやなにか苦労されたことなどがあれば教えてください。
いろいろな個性を持ったものが、それぞれ得意なことを生かしながら関わっていくようなお話を作りたいと思いました。そこで、口と手と目と鼻と耳を主人公にした五感のお話を思いついたので、おしゃべりなわたしは「しゃべる口」を中心に書き出しました。ところが、いざ、文章にしてみると、話をするのは口だけなので、会話で話が進んでいかないのです。結局、手や目、鼻、耳には感情を体で表現してもらうことになったのですが…。うまくいったでしょうか?(笑)

表現力豊かな登場人物たち。言葉はなくても喜怒哀楽が伝わってきますよね?

――「おはなしチャイルド」では、作絵は2作目となりますが、絵だけのお仕事と違いはありますか?
絵を描くのは本当に楽しいです!でも、実は文章は苦手なんです。思っていることがうまく伝えられなくて…。相手が目の前にいて話すときには、身振り手振り、表情、無駄なおしゃべりも含めて、感情って伝えられるんですよね。でも、文字量を制限されたなかでうまく言葉にするのは、なんて大変なことなんでしょう!

先生にとって初めての作絵作品 『はしりたい とりの おはなし』(おはなしチャイルド2014年度9月号)

――先生ご自身が小さい頃はどんなお話がお好きでしたか?
浜田廣介の『泣いた赤鬼』です。青鬼くんもいっしょに仲よく暮らせる方法はないかと、ずーっと考えていたような気がします。とにかく悲しくて、納得がいかなくて、こんな想いをする本は大嫌いだと思っていたのですが、実はずーっと大好きだったみたいです。あと、オスカー・ワイルドの『幸せの王子』。越冬できなくなるツバメに「早く! 早く!」と声をかけていました。ツバメに用事を言いつける王子のことを当時のわたしはうらんでいたかもしれません。雪が降り始めたなか、王子の像の足元でツバメが凍え死んでいく場面は頭から消えることはありません。

――先生にとって、絵本や絵本作家のお仕事はどういうものですか?
絵本は子どもに「自分だったらどうする?」というように、自分と向き合ったり、不条理なことに向き合わなければならないときに、自分がどうありたいかを問うような大切な役どころを担っているのかなと思います。また、絵本作家の仕事は、社会との関わりのなかで、絵本を通して子どもの感性に語りかけることができて、さらには子どもの感情を豊かに育むことに一役買うことができる最高の仕事だなと思います。

――最後に、保育現場の先生方にメッセージをお願いいたします。
絵本は子どもだけのものではありません。影響力のある先生方の心が絵本で解放され、楽しさや笑いや喜びを感じてもらえるなら、なんてすてきなことでしょう。絵本が、子どもたちが自分の素直な気持ちを口にするきっかけや、先生との会話の楽しみになるとよいですね。

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