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月刊チャイルドブックニュース

月刊絵本におかきいただいている作家、画家、写真家の中から毎月おひとりにインタビューをいたします。
このページは、そのインタビューをまとめたものです。
なお、この記事は小社の月刊絵本をご採用いただいている幼稚園、保育園の先生方に配布している冊子「ほいくえほん」にも掲載されています。
おはなしチャイルド8月号
『ゆめの ふね』
原 正和先生です。


おはなしチャイルド8月号
『ゆめの ふね』
作/原 正和 絵/黒井 健
原 正和(はら・まさかず)
1972年愛知県生まれ。東京都立大学経済学部卒業。作家、編集者。日本児童文学者協会会員。作品に、本作と同じく、娘のともちゃんとのお話づくりを題材にした『お父さんとお話のなかへ 父と子のお話12か月』(本の泉社)がある。全国信用金庫協会の月刊広報誌『楽しいわが家』にて、エッセイ「お父さんの気持ち」連載中。
――今回が初めての絵本となりますが、つくられたきっかけと作品に込めた思いを教えてください。
わたしは、娘とお話づくりをして遊んでいます。お話づくりはとても楽しく、子どもと豊かな時間を過ごすことができます。でも、人に勧めると「お話をつくるなんて難しくて無理」と言われるんです。本当にそうでしょうか。お話をつくることは作家だけができる特別なことではなくて、誰でも簡単に楽しむことができるんですよ。
わたしは娘に「眠れない」と言われたとき、自分が子どもの頃に想像して遊んだ「夢の船」のことを思い出しました。そんな船の話を一つひとつ娘に教えていくうちに「夢の船」は二人の会話のなかでさらに膨らんで、やがて娘自身が一人で、遊園地や図書館まであるような立派な新しい船にしてくれたんです。今回はそんな「お話をつくる」楽しみ方の一例として、わが家でのお話づくりの様子を作品にしてみました。

P.4-5 お父さんとともちゃんの姿は、まるで原先生と娘さんの様子そのもの。

――おすすめポイントはありますか?
初めはお父さんに促されて想像していたともちゃんが、やがて、お父さんの想像力を超えて自分でお話を進めていきます。ぜひ、ともちゃんとお父さんが、競い合うように想像を膨らませていくところを楽しんでいただきたいですね。

P.10-11 幻想的な黒井先生の絵にもご注目! 原先生からいただいた資料写真 モデルになった鉄塔や、町並みが写っています!

――先生ご自身が小さい頃はどんなお子さんでしたか?
わたしも、ともちゃんのように、夜なかなか眠れない子どもでした。そんなときに想像して遊んでいたのが「夢の船」の話です。船は、毎晩、見知らぬ町の上空を飛んで、行く先々で眠れない子どもたちを船内に招き入れ、どんどん大きくなっていきましたね。

――作家になろうと思ったきっかけはなんですか?
子どもの頃、母から怖い話や動物が化ける話など、不思議な話をたくさん聞きました。自分でも話してみたくて、小学三年生のとき学校で友達に話したら好評で。それから毎日みんなの前で話すようになりました。お話を仕入れるために本を読み、どうやったらもっとおもしろくなるか話し方を工夫していくうちに、聞きにくる子が増えていきました。とても楽しくて、お話をつくる作家になりたいと思うようになりました。

――なにかご趣味はありますか?
お話を集めています。もちろん、本に載っていないお話です。人と知り合うと、その人が子どものときに聞いたお話で今も心に残っているものを聞くんです。こうしたお話も作家が書いたお話と同じようにとても大切なものなんですよ。

――最後に、読者の方にメッセージをお願いいたします。
想像力は、子どもたちが大人になって生き抜いていくための力になります。また子どもの頃に聞いたお話は、つらいときになぐさめてくれ、生きる支えになってくれます。子どもたちが将来多くのお話に守られ、幸せに生きていけるように、ぜひ、いいお話をたくさん話して想像力を養ってあげてください。

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