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月刊チャイルドブックニュース

月刊絵本におかきいただいている作家、画家、写真家の中から毎月おひとりにインタビューをいたします。
このページは、そのインタビューをまとめたものです。
なお、この記事は小社の月刊絵本をご採用いただいている幼稚園、保育園の先生方に配布している冊子「ほいくえほん」にも掲載されています。
201908作者
サンチャイルド・ビッグサイエンス8月号『とんぼって かっこいい!』の
尾園 暁先生です。
201908表1 
サンチャイルド・ビッグサイエンス8月号
『とんぼって かっこいい!』
撮影/尾園 暁
尾園 暁(おぞの・あきら) 
昆虫・自然写真家/神奈川県在住・1976年大阪府生まれ。幼少のころから昆虫・生き物好きで、特にトンボの美しさに惹かれる。近畿大学農学部・琉球大学大学院で昆虫学を学び、自然保護団体勤務などを経て、昆虫写真家に。趣味は金魚飼育。著書に「ネイチャーガイド・日本のトンボ(共著)」「ヤゴハンドブック(共著)」「ハムシハンドブック」(以上全て文一総合出版)、「ぜんぶわかる!トンボ」(ポプラ社)、「ときめく金魚図鑑」(山と渓谷社)などがある。 





――子どもの頃から、昆虫や自然が好きでしたか?
はい、記憶に残っている最も古い虫は、父親と川辺の道を歩いているときに見つけたシャクトリムシです。その動きに衝撃を受けたぼくは、その帰り道にさっそく本屋で昆虫図鑑を買ってもらったのでした。思えばその体験こそが、今のぼくの原点ですね。

――どんな子どもでしたか?
どちらかといえばおとなしい子どもだったと思います。少し斜に構えて大人びたところがあり、友人たちの輪に溶け込めないところがありました。できるだけ周囲に合わせるようにしてはいましたが、少し浮いた存在だったかもしれません。

――どのようなきっかけで、昆虫カメラマンになられたのでしょうか?
大学2年生のときに祖父から一眼レフカメラを譲り受け、昆虫を撮り始めました。そのあと、カメラ販売店でアルバイトしながらカメラや写真の勉強をしました。そして大学院まで昆虫の研究をしながら撮影を続けていて、卒業後にいくつかの仕事を転々としたあと、カメラマンになろうと一念発起して昆虫写真家の海野和男さんと湊和雄さんに相談し、いろいろアドバイスをいただいて、自称「昆虫写真家」から始めました。

――トンボは好きですか? どんなところに魅力を感じますか?
はい。もともと小さな頃から昆虫が好きだったのですが、小学校高学年の頃からトンボに惹かれ、今もトンボが一番好きです。理由はいろいろあるのですが、やはり美しい色彩と飛ぶために特化した無駄のないそのフォルム(形態)のかっこよさ、でしょうか。

――特にお気に入りのトンボがいたら教えてください。
たくさんあるのですが、なかでもルリイトトンボというイトトンボの一種が特に好きです。蛍光色かと思うような鮮やかなブルーの体を持ち、池の上をたくさんのルリイトトンボがふわふわ飛んでいるとまるでおとぎ話の世界のよう。きゃしゃな体をしていますが、メスは水草を伝って水中に潜り産卵するなど、生態がおもしろいのも魅力です。

201908img01
――今回、特に難しかった撮影や、印象に残っている写真があれば教えてください。
ギンヤンマの飛んでいるシーンは、同じ場所で撮影しているとどうしても似たような写真になりやすく、バリエーションを出すのに苦労しました。何日も何日もさまざまな水辺に通って、ようやくいくつか撮れたときには心からほっとしました。

――今の子どもたちの、自然との関わりについて、なにか思うことがありましたらお願いします。
住環境などの制約もあり、自然との距離が遠くなるにつれて科学離れ、理科離れが叫ばれる昨今ですが、意外に身近なところにも生き物たちはいるものです。そうしたいわば「小さな自然」の美しさやおもしろさに気づくことができるよう、写真を通してお手伝いができればと思っています。

――今後、撮影してみたいテーマはありますか?
日本のトンボ全種の生態をより掘り下げた形で追いかけたいのと、地元、湘南で十数年続けている身近な生き物たちの撮影を今後も続け、自然の変遷を観察していきたいと思っています。

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