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月刊チャイルドブックニュース

月刊絵本におかきいただいている作家、画家、写真家の中から毎月おひとりにインタビューをいたします。
このページは、そのインタビューをまとめたものです。
なお、この記事は小社の月刊絵本をご採用いただいている幼稚園、保育園の先生方に配布している冊子「ほいくえほん」にも掲載されています。
おはなしチャイルド2月号『ポポチーむらの ゆきあそび』の
はぎのちなつ先生です。
ポポチーむらの ゆきあそび 

おはなしチャイルド2月号
『ポポチーむらの ゆきあそび』
作・絵/はぎのちなつ

はぎのちなつ 
神戸市在住。ギル・イラストレーション(矢野晋氏主宰)出身。京都インターナショナルアカデミー修了。絵本作品に『サバイとピリィ まほうのぼうし』などの「サバイとピリィ」シリーズ(ひさかたチャイルド)、『ちょびおじさんのプレゼント』『ポポチーむら ひみつのクリームツリー』(以上、チャイルド本社)、『はーい ばーい』(作・きしらまゆこ/フレーベル館)がある。2003、2011、2014年度ボローニャ国際絵本原画展入選。 




――今回のお話を作られたきっかけを教えてください。
前作『ポポチーむら ひみつのクリームツリー』で、ナッピーとチーニャの2人はホヨンと出会いました。次はその3人が互いを深く知って仲間になる話にしたいと思いました。どんなふうに仲よくなっていくのかなぁと考えながらお話を作りました。

201901

――ぜひ見てほしいおすすめポイントを教えてください。
この作品は「ポポチー村という世界でちょっと不思議な子たちが暮らしている」と読者のみなさんにリアルに感じてほしいと思っています。ですから、背景や小道具などにも注目していただけたらうれしいです。また、朝日のなかで朝ごはんを食べて…、昼間は日なたの枝の上の雪はなくなって…、夕方には家々に明かりが灯って…、というように、時間の流れを感じながら物語を楽しんでほしいですね。

――表現でこだわられたところや苦労したことなどはありますか?
やっぱり「雪」です。わたしは雪が年に数回降るかどうか、という神戸に住んでいます。雪の冷たさや踏んだときの感触や音などを精いっぱい想像しながら、暑い時期には汗をかきかき描きました。

201901

――繊細で美しい絵はどんな画材を使って描かれているのですか?
アクリルガッシュというアクリル絵の具を薄めに溶いて、何度も塗り重ねて描いています。筆は和筆(イタチ毛)をメインに使っていますが、混色は筆が傷むので、イタチに申し訳ない気がして、安いナイロン筆を使っています。

――なにか小さい頃の思い出はありますか?
幼稚園の頃のわたしは、何をするのも遅くて取り残されがちでした。ある日、近所の土手の面を釘で彫って絵を描くことになりましたが、お姫様の顔の輪郭の半円形だけで時間切れ。ところが後日、雨のなか、園バスでそこを通るとわたしの絵だけ残っていたのです。先生は「ていねいに深く彫ったから残ったのね」とほめてくださいました。とはいえ、残っていたのはやっぱりただの半円形で、うれしいような残念なような複雑な気持ちになりました。この絵本のなかで、ホヨンがそり遊びのコースを作り上げてくれて、やっとあの残念な気持ちがほぐれていくような感じがしました。

――絵本を作られる際に日頃から意識していることはありますか?
読者の方が本を閉じた時に、少し元気になっていたり、心があたたかくなっていたりするような、そんな作品を作りたいな、といつも思っています。

――保育現場の先生方にメッセージをお願いいたします。
幼いわたしはひどい弱虫の泣き虫でした。ところが絵を描くようになったら、少し自信がついたのか、あまり泣かなくなり、卒園アルバムには「大きくなったら絵描きさんになって、みんなに絵を描いてと言われて描いてあげるの」とあります。きっといろいろな人が絵をほめてくれたんでしょうね。遥か昔なのに、それが確実に今の自分につながっています。人生の一番根っこの部分を作る時期に関わる先生方のお仕事は、本当に大切で尊いと思います。絵本を通して、そんなお仕事を少しでもお手伝いさせていただけたらうれしいです。

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