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月刊チャイルドブックニュース

月刊絵本におかきいただいている作家、画家、写真家の中から毎月おひとりにインタビューをいたします。
このページは、そのインタビューをまとめたものです。
なお、この記事は小社の月刊絵本をご採用いただいている幼稚園、保育園の先生方に配布している冊子「えほんとほいく」にも掲載されています。
202011作者
サンチャイルド・ビッグサイエンス11月号
『とっきゅうでんしゃが できるまで』の
山ア友也先生です。
202011表1 
『とっきゅうでんしゃが できるまで』
撮影/山ア友也
山ア友也(やまさき ゆうや) 
1970年広島県生まれ。 日本大学芸術学部写真学科卒業。独自の視点から鉄道写真を多彩に表現し、出版や広告、TV、講演など幅広い分野で活動している。近著に写真集「Memories 〜車両のない鐵道写真〜」(日本写真企画)。





――山アさんは幼稚園の頃からすでに今の職業を目指していたとのことですね。詳しく聞かせてください。
子どもの頃、家の近くを鉄道が走っていて、幼稚園の時に、父親のカメラを使って撮影をしました。その時からずっと鉄道に乗ることよりも写真に撮ることが好きで、それからずっとです。
――くじけたことはなかったのですか?
僕が高校生の頃は、「鉄道が好き=オタク」という見方があり、少々言い出しづらい時期がありました。でも、ずっと夢を持ち続けていて、写真学科のある大学に入り、プロのカメラマンのアシスタントを経て、独立しました。
――今回は特急電車Laviewの製造工程を取材してくださいました。どれぐらいの取材日数と撮影枚数になりましたか?
取材期間は約1年間で、月に4回以上は行っていると思うので、50日以上は行っていると思います。撮影枚数も数え切れないです。数万枚にはなると思います。
――工場も、山口県、富山県、群馬県とあり、移動だけでも大変でしたね。
そうですね。その上、作業の予定が前日に急に変わることも多くて、全部の工程を写真に収めるには、他の仕事との兼ね合いもあり大変でした。企業秘密も多く、撮影したけれど、公には出せない、ということも多かったですし。
――でも苦労されたかいがあって、素晴らしい記録になりましたね。
はい。この車両は西武鉄道さんが、1からデザインして製造した新車両です。
今、車両の多くは型があって、安く大量に造れるようになっています。新しい物を造るということは、リスクも手間もお金もかかります。それでも、今までにない新しい車両を生み出そうと努力する物造りの現場に立ち会い、撮影することができたのは、本当にうれしいことです。
――作業工程を拝見して、手作業が多いことに、驚きました。
それはこの車両の形が、今までにないものだからです。だからこそ人の手が必要で、職人さんの技が光るんですよね。先頭ガラスは、他の工場では「難しすぎて造れない」と断られたそうですよ。
――特に注目してほしい写真はありますか?
今、お話しした8ページのガラスを切る職人さんの姿ですね。
そして、表紙の緑の中を走る車両。この塗装は「ほんのりとまわりの緑を映す色を」とこだわったものなんです。
――今後どんな写真を撮っていきたいですか?
僕は鉄道に興味のない人の心も動かせるような写真を撮りたいと思っています。形どおりに車両が写っていることよりも、力強さや疾走感、旅情や郷愁を感じる写真をと思っているので、僕の写真集には、車両がまったく写ってないものもあります。
202011img01
「Memories 〜車両のない鐵道写真〜』
発行/日本写真企画 2,300円(税別)
――子どもたちや先生方にメッセージはありますか?
先日撮影した作品は、子どもの頃、線路に耳を当てて「がたんごとん」と音を聴いてわくわくした気持ちを、写真の中に残すように制作してみました。そんなふうに子どもの頃の感動が僕の現在の写真にも生きています。
ぜひ、子どもたちにたくさんの経験をさせてあげてほしいです。
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