ホーム > 月刊絵本 > 月刊チャイルドブックニュース 
月刊チャイルドブックニュースの一覧はこちら

月刊チャイルドブックニュース

月刊絵本におかきいただいている作家、画家、写真家の中から毎月おひとりにインタビューをいたします。
このページは、そのインタビューをまとめたものです。
なお、この記事は小社の月刊絵本をご採用いただいている幼稚園、保育園の先生方に配布している冊子「ほいくえほん」にも掲載されています。
201910作者
もこちゃんチャイルド10月号『どんぐり ころころ』の
西野沙織先生です。
201910表1 
もこちゃんチャイルド10月号
『どんぐり ころころ』
詞/青木存義 構成・絵/西野沙織
西野沙織(にしの・さおり) 
1977年静岡県生まれ。神奈川県在住。武蔵野美術大学卒業。広告会社勤務ののち、あとさき塾、水曜えほん塾にて絵本制作を学ぶ。絵本に『プンとフォークン』(教育画劇)、『えほんKIRIMIちゃん. わたしシャケのきりみちゃん』(岩崎書店)、月刊絵本に『プール』(作/高部晴市、鈴木出版)がある。 





――誰もが知っている童謡『どんぐりころころ』ですが、今回、絵本にするうえで、なにか表現でこだわられたところや、ご苦労などはありましたか?
一「どんぐり」と「どじょう」のやり取りがかわいらしい歌詞なのですが、絵本にするにあたってもう少しにぎやかにしたいなと思い、歌には登場しない仲間を加えさせていただきました。池の仲間にカエル、フナ、タナゴ、ゲンゴロウ。それから山の仲間にクマの親子、リス、ヘビ、どんぐり君の兄弟たちです。また、歌のなかではどんぐり君が泣いてしまってどじょうを困らせるところで終わりですが、絵本を読み終えたときに寂しい気持ちになると嫌だなと思い、どんぐり君がお山へ帰る場面を最後に付け足しました。さっきまで泣いていたどんぐり君が、夕暮れ時の、まだ明るいうちに無事にお山へ帰ることができました。ゆったりとした気分で読み終えていただけたらうれしいです。『どんぐり ころころ』は小さな頃から馴染みのある歌でしたが、今回あらためて口ずさんでみて、とてもリズミカルで、うたっていて口が楽しくなる歌だなと感じました。子どもの頃どじょうを飼っていたこともあり、優しいどじょうが出てくるこの歌に関わらせていただけてうれしかったです。
201910img01
――特にお気に入りの場面はありますか?
どの場面も好きですが、泣いているどんぐり君をどじょうやカエルたちが取り囲んで、心配顔で話し合っている場面でしょうか。どんぐり君をどうやって元気づけてあげようかと池の片隅で真剣に考えている…なんだか健気で好きです。

201910img02
P 16-17
おうちが恋しくなって、しくしく涙するどんぐり君を心配する池の仲間たち。腕組みをして、真剣に話し合っている姿にみんなの優しさがうかがえます。
――制作中の秘話があれば教えてください。
絵本のなかではどんぐり君は水中に潜って遊ぶのですが、実際のどんぐりは軽いので、浮いちゃうんじゃないかと思い、どんぐりをたくさん拾ってきて水に落としてみました。すると、やはりほとんどのものは水に浮いたのですが、いくつか沈んだものもありました。その沈んだどんぐりをときどき揺らして眺めながら、水中で遊ぶ場面を描くことができました。あとから編集者の方に、「虫が穴を開けたどんぐりは浮いて、穴が開いていないどんぐりは沈むんですよ―」と教えていただきました。

201910img03
――小さい頃にうたっていた歌、心に残っている歌はありますか?
うたっていた歌という意味では少し違うのかもしれませんが、『マザー・グースのうた』の本が印象に残っています。少し怖くて、脈絡があるような、ないような不思議な内容。この本を開いたときにしか感じられない独特の世界がおもしろくて、ときどき開いていました。
――最後に、読者の先生方へメッセージをお願いします。
長く親しまれ、誰もが口ずさむことのできるこのかわいらしい童謡を、どんぐりを拾ったり、転がしたりしながら、みんなで楽しくうたっていただけたらうれしいです。お山に戻って来られたどんぐり君が、明日は何をして遊ぶのかななどと子どもたちといっしょに想像してみていただけると、また楽しさが広がるのかなあと思います。
月刊チャイルドブックニュースの一覧はこちら

ページの先頭へ戻る