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月刊チャイルドブックニュース

月刊絵本におかきいただいている作家、画家、写真家の中から毎月おひとりにインタビューをいたします。
このページは、そのインタビューをまとめたものです。
なお、この記事は小社の月刊絵本をご採用いただいている幼稚園、保育園の先生方に配布している冊子「えほんとほいく」にも掲載されています。
202009作者
おはなしチャイルド9月号
『たこの コータの おとしもの』の
星野はしる先生です。
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『たこの コータの おとしもの』
作/星野はしる 絵/西川おさむ
星野はしる(ほしの・はしる) 
東京都に生まれる。出版社勤務を経て、子どもの本の世界に入る。主な作品に、『たこのコータ』をはじめとする「たこのコータ」シリーズ(チャイルド本社)、『クリスマスにほしいもの』(ひさかたチャイルド)、『まよなかのおはなみ』(「こどものとも年中向き」/福音館書店)がある。





――1作目から26年、シリーズとしては5作目16年ぶりの新作となりますが、シリーズへの想いやこの絵本を作られたきっかけを教えてください。
コータが生まれて26年になるとは驚きです。16年ぶりの新作の原型は10年以上前にありましたが、東日本大震災で、海が舞台のお話は難しくなりました。けれど、避難所での、ラジオ局の方による『たこのコータ』の読み聞かせなどが新たな力となり、あらためて書いたのが今作です。コータがどこかで誰かと友達になり、励ましたり励まされたりしたように、わたしもコータに励まされ、亀のようにゆっくりでも、進歩があればいいなと思っています。今回のお話の種は、海辺に住む友人からもらった「タコノマクラ」です。
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――作品でこだわられたところや、取材秘話などはありますか?
作品を通して、自分たちの生活が目の前に見える海だけでなく、すべての海、山、川、そして今いる砂浜ともつながっていることを少しでも感じてもらえたらいいなと思います。取材で三浦半島の海岸に行ったのは、昨年の3月。海水浴客はおらず、地元の方だけでしたが、目についたのはペットボトルなどのごみ。「コータが見たら泣くな…。」と、ビーチコーミングそっちのけでごみ拾いをしました。なぜか、ちぎれた三浦大根もありました(笑)。2作目でも、みんなで拾いましたが、今や海のプラスチックごみの問題はずっと深刻になりました。
――海はお好きですか? 海の思い出があれば教えてください。
自然災害がなければ大好きです。子どもの頃は、夏になると泊まりがけで海水浴に出かけました。ワンピースの下には水着。バスに乗れば窓際の席に陣取り、風を受けて外を眺めます。やがて潮風の匂いがして、ちらりと海が見えるともうじっとしていられません。バスを降りて駆け出すと、目の前に広がる青い海。押し寄せる波の音。熱い砂を蹴って走り、波打ち際で冷たい海の水に歓声をあげ、引き波にさらわれる砂の感触を楽しみました。眠っていた五感が刺激され、一気に目覚めるようでした。それからきれいな貝殻を夢中で探して、たくさん拾いました。すべて、海がくれた宝物です。
――保育現場の先生方にメッセージをお願いいたします。
送っていただいたお手紙や絵や写真などは、とてもありがたく、楽しく、参考にさせていただいています。この場を借りて、感謝申し上げます。ちなみに3作目は、園児さんからコータの山登りの絵を多くいただいていたことから生まれました。 最後になりますが、コータは今作で、夕日とともに海に帰ります。けれど、朝日が海から昇る地域の方には違和感があるかもしれません。もし園児さんに聞かれたら、日本は海に囲まれているので、お日様が海に沈む所もあることをお話いただければ幸いです。
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